文学その3

『青空文庫』にある作品を『Google Translate』で英訳してみました。

人間椅子:江戸川 乱歩(122-154)/308

そして、それについて、告白することが、実は、この手紙の本当の目的なのでございます。 And to confess about it is actually the real purpose of this letter. お話を、前に戻して、私の椅子が、ホテルのローンジに置かれた時のことから、始めなければな…

人間椅子:江戸川 乱歩(93-121)/308

そうした細工は、お手のものですから、十分手際よく、便利に仕上げました。 Since such work is handy, I finished it neatly and conveniently. 例えば、呼吸をしたり外部の物音を聞く為に皮の一部に、外からは少しも分らぬ様な隙間を拵えたり、凭れの内部…

人間椅子:江戸川 乱歩(63-92)/308

その、何とも形容の出来ない、いやあな、いやあな心持は、月日が経つに従って、段々、私には堪え切れないものになって参りました。 That kind of description, no, no, no no, has become more and more unbearable to me as time goes by. 「こんな、うじ虫…

人間椅子:江戸川 乱歩(35-62)/308

私は、お化のような顔をした、その上|極く貧乏な、一職人に過ぎない私の現実を忘れて、身の程知らぬ、甘美な、贅沢な、種々様々の「夢」にあこがれていたのでございます。 I looked like a ghost, and I forgot my reality as a very poor, craftsman, long…

人間椅子:江戸川 乱歩(1-34)/308

人間椅子 Human chair 江戸川乱歩 Edogawa Rampo 佳子は、毎朝、夫の登庁を見送って了うと、それはいつも十時を過ぎるのだが、やっと自分のからだになって、洋館の方の、夫と共用の書斎へ、とじ籠るのが例になっていた。 When Keiko finishes seeing her hus…

疑惑:江戸川 乱歩(656-689)/689

一寸気転の利く娘だからね。 Because she's a quick-disturbing daughter. それから、刑事の家宅捜索などがはじまったので、並の隠し場所では安心が出来なくなり、例のほこらの裏を選んで隠しかえたものに相違ない」 After that, the criminal search of the…

疑惑:江戸川 乱歩(600-655)/689

というよりも、木の股へおき忘れたのは、もう半年も前のことだ。 Rather, it was half a year ago that I forgot to go to the crotch of the tree. それ以来、一度も思出したことがない。 Since then, I have never thought of it. その後斧の入用が起らな…

疑惑:江戸川 乱歩(548-599)/689

だから、僕達の心の底の暗闇には、浮かばれぬ慾望の亡霊が、ウヨウヨしている訳だ。 That's why in the darkness of our hearts, there are ghosts of envy that can't be lifted. そして少しでも隙があれば飛び出そう、飛び出そうと待構えている。 And if t…

疑惑:江戸川 乱歩(486-547)/689

いやひょっとしたらじゃない。 Not at all. 九分九厘そうだと思っている」 I think it's like nine minutes. " 「お株を始めた。 "I started a stock. 君の様に神経をやんでいたんではたまらないね。 It ’s irresistible if you stop nervous like you. きっ…

疑惑:江戸川 乱歩(419-485)/689

外の事を考える余裕なんかはないのだ」 I can't afford to think outside. " 「その点は、本当に同情するけれど、……」 “I really feel sympathy for that, but ...” 「だが、兇器は見つかったけれど、下手人がだれであるかは少しも分らない。 “But I found a…

疑惑:江戸川 乱歩(355-418)/689

…… ...... 君も知っている通り、おれはよく学校を怠ける。 As you know, I often miss school. だから、近頃ずっと休んでいるのを、たれも別に怪まない。 So, I'm not suspicious of being resting all the time recently. ところが、妹の奴、兄さんは何故学…

疑惑:江戸川 乱歩(295-354)/689

取様によっては、なんでもない会話だ。 Depending on the type of conversation, it's nothing. だが、あれにはギックリと来た。 But that came with ease. さては、この間兄きが帯で隠したのは、母親の櫛だったのかと……」 Well, it was my brother ’s comb …

疑惑:江戸川 乱歩(217-294)/689

母親思いの兄貴が、激こうの余り、ふと飛んでもない事を考えつかなかったとはいえない」 I can't say that my mother's big brother couldn't even think that he wasn't flying too hard. " 「…………」 “…………” 「…………」 “…………” 「恐しいことだ、だが、まだ断…

疑惑:江戸川 乱歩(171-216)/689

前日に落したのかも知れない。 It may have dropped the day before. もっと前から落ちていたのかも知れない」 It may have fallen more than before. '' 「ところが、その庭は、一日おき位に、妹が綺麗に掃除することになっていて、ちょうど、事件の前日の…

疑惑:江戸川 乱歩(119-170)/689

……おれは、どうもそいつでないかと思うのだ」 ...... I think it ’s not the case. ” 「しかし、おかしいね。 “But it ’s funny. 夜中に、大勢家族のある所へ、忍び込むなんて、可なりむつかしい仕事だからね。 In the middle of the night, sneaking into a…

疑惑:江戸川 乱歩(71-118)/689

ハッとして立ちすくんでいると、ガラガラというひどい音がして、提燈の箱が、障子をつき抜けて飛んで来る。 As I stood up, I heard a terrible sound, and the box of lanterns flew past the shoji. 親父が投げつけたんだ。 My dad threw it. こんなあさま…

疑惑:江戸川 乱歩(1-70)/689

疑惑 Suspicion 江戸川乱歩 Edogawa Rampo 一、その翌日 The next day 「お父さんが、なくなられたと、いうじゃないか」 “Your father is gone” 「ウン」 "Eun" 「矢張り本当なんだね。 “It ’s really true. だが、君は、今朝の○○新聞の記事を読んだかい。 B…

一人二役:江戸川 乱歩(138-196)/196

併し、この二重生活をいつまでも続けることは、煩わしいばかりでなく、細君に真相を悟られる虞があった。 At the same time, it was not only annoying to continue this double life forever, but there was a risk that you would realize the truth to yo…

一人二役:江戸川 乱歩(95-137)/196

これまでの所はね、まあ謂わば笑話にすぎないけれど、これから先は、話が少し固くなって来るのだよ。 So far, it's just a laugh, so to speak, but from now on, the story will be a little harder. 人間の心が、如何にたよりない、そして又不思議なものだ…

一人二役:江戸川 乱歩(49-94)/196

酔狂な男もあったものだ。 There was also a drunken man. さて、翌朝だ。 Well, next morning. 細君、目を醒して見ると、一緒に寝ていた筈の夫が、も抜けのからだから、少なからず驚いた。 When you look up at your eyes, your husband, who was sleeping …

一人二役:江戸川 乱歩(1-48)/196

一人二役 Two roles per person 江戸川乱歩 Edogawa Ranpo 人間、退屈すると、何を始めるか知れたものではないね。 When you get bored, it is not something you know what to start. 僕の知人にTという男があった。 There was a man named T to my acquai…

百面相役者:江戸川 乱歩(214-292)/292

では、あの百面相役者の、その名にふさわしい幾多の変装姿はそれぞれに、かつてこの世に実在した人物だったのか。 Then, were the many disguises worthy of the name of that Hakumin-Hajime each a person who once existed in this world? 僕は、あまりの…

百面相役者:江戸川 乱歩(167-213)/292

「随分ひどいですね。 "It's awfully terrible. 一人でこんなに沢山首を盗んで、黒焼屋にでも売込むのでしょうかね」 I'll steal so much neck alone and sell it to a black pottery shop, " Rは僕が新聞を読んでいる間に、やっぱり押入れから、大きな手文…

百面相役者:江戸川 乱歩(133-166)/292

二 two 劇場を出たのは、もう十時頃だった。 It was about 10 o'clock when I left the theater. 空は相変らず曇って、ソヨとの風もなく、妙にあたりがかすんで見えた。 The sky was still cloudy as usual, without any wind with Soyo, it looked strangel…

百面相役者:江戸川 乱歩(88-132)/292

僕がうしろの方にしようというのに、Rはなぜか、土間のかぶりつきの所へ席をとったので、僕達の目と舞台の役者の顔とは、近くなった時には、殆ど一間位しか隔っていないのだ。 When I was going to be behind, R took a seat at the cover of the dirt for …

百面相役者:江戸川 乱歩(42-87)/292

時々Rが後をふり向いて話しかける声が一町も先から聞える様だ。 Sometimes R looks back and speaks from one town to the other. 狂気になるのは、こんな日じゃないかと思われたよ。 It was thought that it would be such a day to become crazy. ××観音…

百面相役者:江戸川 乱歩(1-41)/292

百面相役者 One-sided actor 江戸川乱歩 Edogawa Ranpo 一 one 僕の書生時代の話しだから、随分古いことだ。 It's a story of my age, so it's quite old. 年代などもハッキリしないが、何でも、日露戦争のすぐあとだったと思う。 I'm not clear about the a…

夢遊病者の死:江戸川 乱歩(252-305)/305

彼は驚いて窓から下を覗いて見た。 He was surprised and looked down from the window. そして、月あかりでそこに小使の老人が死んでいるのを知った時、どんなに仰天したか。 And how I was astonished when I knew there was an old elder of the lanyard …

夢遊病者の死:江戸川 乱歩(209-251)/305

ひょっとすると、彼は同じ所をグルグル廻っていたのかも知れないのだ。 Perhaps he might have been to the same place. そうしている内に、突然パンというひどい音がしたかと思うと、彼の自転車は役に立たなくなって了った。 In doing so, he suddenly stop…

夢遊病者の死:江戸川 乱歩(171-208)/305

一種の名状しがたい不安に襲われてはいたけれど、併しそれが何故の不安であるか、彼は少しも知らなかったのである。 Although he was attacked by a kind of inconvenient anxieties, he did not know at all why that was anxious. そこは庭とは云っても、…