文学その3

『青空文庫』にある作品を『Google Translate』で英訳してみました。

赤い部屋:江戸川 乱歩(169-205)/400

案の定彼は、 Sure enough, he is 「エヘヘヘ……。 "Ehehehe .... 御冗談ばっかり」 Just kidding " などと声色めいた口返答をしながら、矢庭に反対の右の方へ二足三足寄ったものですから、忽ち下水工事の穴の中へ片足を踏み込んで、アッという間に一丈もある…

赤い部屋:江戸川 乱歩(134-168)/400

表面上では、死者から感謝されこそすれ決して恨まれる理由がないのです。 On the surface, there is no reason to be grateful for being grateful from the dead. 皆さん、何と安全至極な殺人法ではありませんか。 Everyone, how safe is it? 世の中の人は…

赤い部屋:江戸川 乱歩(99-133)/400

彼は自からその難しい患者を処理しようとしたらしいのです。 He seems to have tried to handle the difficult patient himself. そしてしくじったのです、何んでも噂によりますとM氏はうろたえて了って、不当に長い間怪我人をいじくりまわしていたとかいう…

赤い部屋:江戸川 乱歩(60-98)/400

私が百人もの命をとる様になったのは、実にその晩の出来事が動機を為したのでした。 The fact that I had a hundred lives was indeed motivated by the events of the evening. どこかで夜更しをした私は、もう一時頃でしたろうか。 I wondered if I had a …

赤い部屋:江戸川 乱歩(30-59)/400

こんな風に申上げますと、皆さんはきっと「そうだろう、そうだろう、併し世の中の事柄に退屈し切っている点では我々だって決してお前にひけを取りはしないのだ。 When I say this way, you are probably "yes, yes, but we will never get rid of you becaus…

赤い部屋:江戸川 乱歩(1-29)/400

赤い部屋 Red room 江戸川乱歩 Edogawa Ranpo 異常な興奮を求めて集った、七人のしかつめらしい男が(私もその中の一人だった)態々其為にしつらえた「赤い部屋」の、緋色の天鵞絨で張った深い肘掛椅子に凭れ込んで、今晩の話手が何事か怪異な物語を話し出す…

双生児:江戸川 乱歩(273-302)/302

私が兄の指紋だと信じ切っていたのは、実は私自身の指紋だったのです。 What I believed was my brother's fingerprint was actually my own fingerprint. ただ、それがあの日記帳の頁に押されてあったのは、まともな指紋でなくて、一度墨のついた指を何かで…

双生児:江戸川 乱歩(234-272)/302

借金こそすれ、私はその方の信用は十分ありましたからね。 Debt is bad, I had enough credit for him. その座には、その家の細君と、私の外に二三の客が居りました。 At that place, there were a few of the house and a few customers outside of me. 私…

双生児:江戸川 乱歩(198-233)/302

奇妙なことには、全体としての感じは殆ど同じなのに、さて部分部分になるとまるで違っているのです。 Oddly enough, the feeling as a whole is almost the same, but it is quite different when it comes to parts. 私は念の為に、それとなく、妻や女中達…

双生児:江戸川 乱歩(160-197)/302

それからは万事順調に進みました。 From then on, everything went well. 其日一日、私は兄の書斎にとじ籠って、兄の日記帳と出納簿とを熱心に研究したものです。 One day every day, I stayed in my brother's study and researched my brother's diary and…

双生児:江戸川 乱歩(119-159)/302

そして、私は二三日前、その庭師の所へ行って、是非今日――私の忍込んだその日――の朝から仕事を始めて呉れと命じて置いたのです。 And, a few days ago, I went to the gardener's place and started to work from the morning of the day I came in--and ord…

双生児:江戸川 乱歩(85-118)/302

そして、兄には随分迷惑をかけたものです。 And, it was something that bothered my brother a lot. 併し、それが度重なって来ますと、兄も私の際限のない無心に閉口して、段々私の頼みを聞入れない様になりました。 At the same time, when it came over a…

双生児:江戸川 乱歩(44-84)/302

そして、罪に罪を重ねて行く為に、一秒間も気を許すことの出来ない忙しさが、外のことを考える余地を与えませんでした。 And in order to add sin to sin, the busyness of not being able to forgive for even a second gave me no room to think outside. …

双生児:江戸川 乱歩(1-43)/302

双生児 twins ――ある死刑囚が教誨師にうちあけた話―― -A story that a certain death row opened for the teacher- 先生、今日こそは御話することに決心しました。 Teacher, I decided to speak today. 私の死刑の日も段々近づいて来ます。 My death penalty…

二癈人:江戸川 乱歩(233-282)/282

こういう仮定を先ず立てて見て、それが理論上成たつかどうかを調べて見ましょう。 Let's first look at these assumptions and see if they make it in theory. さて、その木村という人はある機会を見て、あなたにありもしない作話をして聞かせます。 Well, …

二癈人:江戸川 乱歩(195-232)/282

それに一つ、私にはどうも不審な点があるのです。 One more point is that I have some suspicious points. どうか怒らないで聞いて下さい。 Please do not get angry and listen. こうして不具者になって世間をよそに暮していますと、つい何事にも疑深くな…

二癈人:江戸川 乱歩(148-194)/282

その途端私はグラグラと眩暈がして、暫くは気を失った様になって了いました。 As soon as that was happening, I became dizzy and dizzy, and for a while, I had lost my mind. ……あったのです。 ...... There was. その風呂敷包の中に、債券と株券がちゃ…

二癈人:江戸川 乱歩(111-147)/282

斎藤氏は身動きもしないで謹聴していた。 Mr. Saito listened without moving. 併し彼の眼は、物語の興味に引つけられているという以上に何事かを語っている様に見えた。 But his eyes seemed to speak more than being attracted to the narrative interest…

二癈人:江戸川 乱歩(83-110)/282

朝眼を覚して見ますと、私の枕下に見知らぬ懐中時計が置いてあるではありませんか、妙だなと思っている内に、同じ下宿にいた、ある会社員の男が『時計がない、時計がない』という騒ぎなんでしょう。 When I woke up in the morning, I saw a strange pocket …

二癈人:江戸川 乱歩(49-82)/282

ところが、東京へ出て一年経つか経たない頃でした。 However, it was about a year since I left for Tokyo. 私はふとある恐ろしい事柄に気附く様になったのです」 I suddenly became aware of something horrible. " 此処まで話すと、井原氏は何故か幽かに…

二癈人:江戸川 乱歩(1-48)/282

二癈人 Second prisoner 江戸川乱歩 Edogawa Ranpo 二人は湯から上って、一局囲んだ後を煙草にして、渋い煎茶を啜りながら、何時の様にボツリボツリと世間話を取交していた。 The two went up from the hot water, turned one cigarette into a cigarette, a…

恐ろしき錯誤:江戸川 乱歩(553-627)/627

そういう積りで、彼は態々高価な摸造品を二つまで作らせたのだった。 That's why he made up to two expensive fakes. 併し、前にも云った様に、野本氏の外の二人はメダルを取出すまでもなく見分けがついた。 At the same time, as I mentioned before, two …

恐ろしき錯誤:江戸川 乱歩(508-552)/627

妙子が残して行った金メダルと、学生時代に、同じクラスの者が集って写した四つ切りの写真とが、その材料だった。 The materials were the gold medals left by Taeko and the four-part photographs taken by people from the same class during school day…

恐ろしき錯誤:江戸川 乱歩(464-507)/627

『これ程自分を思って呉れた人を、俺はこの上もない残酷な手段で焼殺して了ったのだ』奴は取り返しのつかぬ失策に、毎日毎日嘆き悶えることだろう。 "I've burnt down a person who so much thought of myself so much, in a very cruel way," he will be gr…

恐ろしき錯誤:江戸川 乱歩(416-463)/627

だが、今度の事件が僕の目を開いて呉れた。 However, the next incident opened my eyes and was drowned. あとになって考えると、妙子のそぶりに腑に落ちぬ点が多々あった。 When I think about it later, there were many points that I could not fall in…

恐ろしき錯誤:江戸川 乱歩(372-415)/627

そして、今ではそれが『らしく』などという言葉を許さぬ、火の様に明かな事実となって了った。 And now it does not allow words such as "it seems" and it has ended as a clear fact like fire. 今までは心の中の問題だったものが、余りに明瞭な証拠物の…

恐ろしき錯誤:江戸川 乱歩(323-371)/627

それ以来彼は余り物を云わなくなった。 Since then he has not said much. これまでの様に友達の家を遊び廻らなくなった。 I have stopped playing with my friend's house as before. 彼は唯、学問に没頭することによって、僅かに遣る瀬ない失恋の悲しみを…

恐ろしき錯誤:江戸川 乱歩(286-322)/627

北川氏が野本氏と親しくなったのは、勿論学校が同じだったという点もあるが、それよりも、一人の女性を渇仰する青年達が、類を以て集った、そのグループの中の一員として、お互に嫉視し乍ら近づき合ったということが、より重大な動機を為していたのだった。 …

恐ろしき錯誤:江戸川 乱歩(240-285)/627

君、これはきっと、浮ばれぬ妙子の魂が、どっかから、僕の胸へ囁いたんだね。 You're sure this is the spirit of the unspoiled Taeko, from somewhere, it came to my heart. 『坊や、坊や』という妙子の声を想像すると、突然僕は烈しいショックに打たれた…

恐ろしき錯誤:江戸川 乱歩(201-239)/627

北川氏はこういって、凝然と相手の目に見入ったのだった。 Mr. Kitagawa went and looked into the other party's eyes. それがどんなに対手を怖わがらせるかということを意識しながら、彼は、暗い洞穴の中からじいっと獲物を狙っている蛇の様な目つきで、野…