文学その3

『青空文庫』にある作品を『Google Translate』で英訳してみました。

怪人二十面相:江戸川 乱歩(968-1002)/3301

 ピッポちゃんが、べつじょうなく生きていることをたしかめると、小林少年は、やみの中にすわって、その小カバンを肩からはずし、中から万年筆型の懐中電燈をとりだして、その光で、床に散らばっていた六つのダイヤモンドと、ピストルを拾いあつめ、それをカバンにおさめるついでに、その中のいろいろな品物を紛失していないかどうかを、念入りに点検するのでした。

As soon as Pippo confirmed that he was alive, Kobayashi Boy sat in the darkness, removed the small bag from his shoulder, took out a fountain pen-shaped flashlight from the inside, I picked up the six diamonds and the pistol that were scattered all over and put them in my bag, then carefully inspected the various items in the bag for loss.

 そこには、少年探偵の七つ道具が、ちゃんとそろっていました。

There were seven boy detective tools in place.

むかし、武蔵坊弁慶という豪傑は、あらゆる戦の道具を、すっかり背中にせおって歩いたのだそうですが、それを、「弁慶の七つ道具」といって、今に語りつたえられています。

Once upon a time, the master of Musashibo Benkei seems to have walked all the tools of the war on the back, but it is now being described as "the seven tools of Benkei".

小林少年の「探偵七つ道具」は、そんな大きな武器ではなく、ひとまとめにして両手ににぎれるほどの小さなものばかりでしたが、その役にたつことは、けっして弁慶の七つ道具にもおとりはしなかったのです。

Kobayashi Shonen's “Seven Detective Tools” were not such a big weapon, but were all small enough to be held together in both hands, but that role was never deceived by Benkei's seven tools. is.

 まず万年筆型懐中電燈。

First, a fountain pen flashlight.

夜間の捜査事業には燈火が何よりもたいせつです。

Bonfires are the most important part of nighttime investigations.

また、この懐中電燈は、ときに信号の役目をはたすこともできます。

This flashlight can also sometimes serve as a signal.

 それから、小型の万能ナイフ。

Then a small all-purpose knife.

これにはのこぎり、はさみ、きりなど、さまざまの刃物類が折りたたみになってついております。

A variety of cutlery such as saws, scissors, and saws are folded into this.

 それから、じょうぶな絹ひもで作ったなわばしご、これはたためば、てのひらにはいるほど小さくなってしまうのです。

, And then, a ladle made with a good silk string, this will be small enough to fit into the palm.

そのほか、やっぱり万年筆型の望遠鏡、時計、磁石、小型の手帳と鉛筆、さいぜん賊をおびやかした小型ピストルなどがおもなものでした。

In addition, fountain pen telescopes, clocks, magnets, small notebooks and pencils, and small pistols that were terrified of the bandits.

 いや、そのほかに、もう一つピッポちゃんのことをわすれてはなりません。

No, besides that, don't forget about Pippo-chan.

懐中電燈に照らしだされたのを見ますと、それは一羽のハトでした。

When I saw it illuminated by a flashlight, it was a pigeon.

かわいいハトが身をちぢめて、カバンのべつの区画に、おとなしくじっとしていました。

A cute pigeon gave up and was quietly standing in the other compartment of the bag.

「ピッポちゃん。

"Pippo-chan.

きゅうくつだけれど、もう少しがまんするんだよ。

It ’s a lot, but a little more.

こわいおじさんに見つかるとたいへんだからね。」

It ’s hard to find a scary uncle. "

 小林少年はそんなことをいって、頭をなでてやりますと、ハトのピッポちゃんは、そのことばがわかりでもしたように、クークーと鳴いて返事をしました。

Kobayashi Boy said that and stroking his head, Pigeon-chan, the pigeon, responded as if he knew the word.

 ピッポちゃんは、少年探偵のマスコットでした。

Pippo was a boy detective mascot.

彼はこのマスコットといっしょにいさえすれば、どんな危難にあっても大じょうぶだという、信仰のようなものを持っていたのです。

He had a kind of faith that if he was with this mascot, he would be fine in any danger.

 そればかりではありません。

* Not only that.

このハトはマスコットとしてのほかに、まだ重大な役目を持っていました。

In addition to being a mascot, this pigeon still had a serious role.

探偵の仕事には、通信機関が何よりもたいせつです。

A communication agency is the most important part of a detective job.

そのためには、警察にはラジオをそなえた自動車がありますけれど、ざんねんながら私立探偵にはそういうものがないのです。

To that end, police have cars equipped with radios, but private detectives have no such thing.

 もし洋服の下へかくせるような小型ラジオ発信器があればいちばんいいのですが、そんなものは手にはいらないものですから、小林少年は伝書バトという、おもしろい手段を考えついたのでした。

If there is a small radio transmitter that can be hidden under clothes, it would be best to have such a thing, but Kobayashi Shonen came up with an interesting means called a biography.

 いかにも子どもらしい思いつきでした。

It was a childish idea.

でも、子どものむじゃきな思いつきが、ときには、おとなをびっくりさせるような、効果をあらわすことがあるのです。

However, children's devious thoughts can sometimes have effects that surprise adults.

「ぼくのカバンの中に、ぼくのラジオも持っているし、それからぼくの飛行機も持っているんだ。」

“I have my radio in my bag and then my plane.”

 小林少年は、さもとくいそうに、そんなひとりごとをいっていることがありました。

KOBAYASHI SOYBAN sometimes said that he was alone.

なるほど、伝書バトはラジオでもあり、飛行機でもあるわけです。

Indeed, the biography bat is both a radio and an airplane.

 さて、七つ道具の点検を終わりますと、彼は満足そうにカバンを衣の中にかくし、つぎには懐中電燈で、地下室のもようをしらべはじめました。

Now, after finishing the inspection of the seven tools, he put his bag in his clothes with satisfaction, and then began to look at the basement with a flashlight.

 地下室は十畳敷きほどの広さで、四ほうコンクリートの壁につつまれた、以前は物置きにでも使われていたらしい部屋でした。

The basement was about 10 tatami mats in size and was wrapped in a four-sided concrete wall.

どこかに階段があるはずだと思って、さがしてみますと、大きな木のはしごが、部屋のいっぽうの天井につりあげてあることがわかりました。

I thought there should be a staircase somewhere, and when I looked it, I found that a large wooden ladder was lifted on the ceiling of the room.

出入り口をふさいだだけではたりないで、階段までとりあげてしまうとは、じつに用心ぶかいやり方といわねばなりません。

If you take up the stairs without just closing the doorway, you must be careful.

このちょうしでは、地下室から逃げだすことなど思いもおよばないのです。

It ’s hard to imagine running away from the basement.